福岡の経営管理の業務受託 博多の公認会計士・税理士 黒川合同会計事務所

徒然閑話 Column

2016/02/02

2016年(平成28年)2月

 暖冬にすっかり慣らされていた昨今、先月下旬に突然襲来した寒波は全国に大きな影響をもたらしました。沖縄本島で観測史上初、奄美大島でも115年ぶりの降雪とか。大牟田市など福岡県各地で水道管破裂による断水状況が続き、日常生活に大きな支障をきたしました。暖房設備のない台湾では多くのお年寄りが室内で亡くなられたとの報道もありました。そういえば、30数年前、旅行で行った北海道が記録的な猛暑で、クーラーは勿論扇風機さえないホテル(立派なPホテルでしたが)で眠れぬ夜を過ごした経験がよみがえりました。滅多にない異常気象にどう備えるべきか、改めて考えさせられたところです。

さて、先月は「人材(人財)」を会計学的に考えてみよう、と言うテーマでこのコラムを書きました。その後、結構反響があり、いろいろな方からご意見や友人にも紹介したい、と言った声をお寄せ頂きました。そこで、今月も同じコラムを継続してアップしようと思った次第です。手を抜いているようで少し気が引けますが、もう1ヶ月お付き合いください。

会社の経営資源は「ヒト・モノ・カネ」と昔から言われています。企業活動にあってはなくてはならないものです。この内、「モノ・カネ」はB/Sに資産として計上されていますが、「ヒト」は簿外で、給与が支払われる都度経費処理されています。何か不整合をお感じになられませんか?固定資産は耐用年数を設定して減価償却を毎年行います。「ヒト」も採用した時に財産を取得したと考え、一定期間(定年までの期間でもいいのですが)の見込み総収入を資産計上し、毎年分を給与に振り替える、と言う会計処理(あくまでもイメージですが)があっても不思議ではないように思います。仮に平均生涯所得を2億円と仮定すれば、一人採用して2億円、10人いれば20億円。こう考えれば、会社にとって大きな、そして重要な資産と言うことに改めて気づくことになります。

人間(社員等)をモノ扱いして資産計上するなどもってのほか!とお怒りの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、資産として認識せず、毎事業年度のコストとしか考えないように思える現在の会計の方が「ヒト」を軽んじているように思えてしかたないのです。

それどころか、書画骨董のような特別なものを除けば、「モノ」は減価し、いつしか償却完了または除却となります。これに対し「ヒト」は技術的・精神的に成長することによって、時の経過とともに評価が増大します。

いかがでしょうか?論拠に無理があることは承知しておりますが、「一億総活躍社会」をスローガンに掲げる昨今、本当に人が活躍できる環境づくりのためにも、年の初めにこのような視点から「ヒト」の価値・大切さを考えてみてはどうかと思う次第です。

(2016年2月1日 事務所代表 灘谷 和德)