福岡の経営管理の業務受託 博多の公認会計士・税理士 黒川合同会計事務所

徒然閑話 Column

2016/09/01

2016年(平成28年)9月

 これまで経験したことがないような迷走台風10号が、関東以北に多大な被害をもたらしました。これも異常気象のなせる業なのでしょうか。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。
福岡ではここ数日気温が下がり、少しは過ごし易くなってきたようです。これから季節の変わり目、皆さまご自愛ください。
 さて、今月は企業経営における「理念」を取り上げてみたいと思います。折に触れて私がロータリークラブに所属し活動していることはご報告してまいりました。ロータリーでは「職業奉仕」という概念があり、簡単に言えば「職業を通して社会に貢献する」と言うわけです。そこには、近江商人の「三方よし」に代表されるような、日本人が古来大切にしている職業観、倫理観と共通するものがあります。111年前にアメリカで生まれたロータリークラブの理念が、実は日本の企業経営者には、もっと昔から血脈として受け継がれているわけです。
 帝国データバンクが、100年以上続く老舗企業4000社を対象に調査を行ったところ(回答814社)、「社風」を漢字1文字で表現すると、「和」が約20%、「信」が約8%で、その後に「誠」「真」「心」などが続くようです。また、老舗企業として大事にしていることを同じく漢字1文字で表現すると、「信」が約24%、「誠」が約8%で、その後に「継」「心」「真」「和」となるそうです。これらの文字は、多くの企業の「社是・社訓」の中で使われています。是非、この理念をこれからも大事に、企業のかじ取りをお願いしたいと思う次第です。
 これに対し、海外企業(特に欧米)の「社是・社訓」を見てみると、資本主義の典型を感じさせるものが多く見受けられます。すなわち、「利」が重要で、その「利」は株主に向けられる、ということです。勿論、環境保護や社会貢献などを謳うものも多々あるようですが、そもそも企業としての歴史が浅く、その評価はもう少し時間をかけて見守る必要があるように思います。
 余談ですが、日本は漢字文化。文字のイメージや短文で理念を表現できるため、社是社訓も短文か箇条書きが多いようです。これに対し、欧米はコントラクト社会。こと細かく社是社訓を記載するケースが多いように感じます。
(2016年9月1日 代表 灘谷 和德)